女性が幸せになるセラピーを目指して(2)
アロマは香りを楽しむだけのものではない
加藤 今回はダウジングを使うことで特にサトルエネルギー的な視点がテーマになりますが、その分野での効果のようなものはアロマにはありますか?
石坂 例えば、根っこから抽出したものはグラウンディングさせる力があるので、第一チャクラのような下部チャクラに働きかけたりします。根っことか、そう、木部から抽出したものはそのような効果があります。※注(3)参照
加藤 そうなると、アロマによっては別のチャクラ、たとえばハートチャクラ、スロートチャクラに働きかけるといったものがあるのですか?
石坂 はい、ありますね。
加藤 ところで、前々から気になっていたのですが、アロマセラピーとは言わず、フランス語のthérapie(テラピー)を使って、アロマテラピーと言われることが多いのはなぜでしょうか?
石坂 アロマには大きく分けると二つの扱い方があり、フランス式とイギリス式があります。イギリス式はアロマを美容やリラクゼーションをメインの目的として精油を使いますが、フランス式では治療や医療として使うという使い方のニュアンスの違いがあります。そのような背景から、イギリス式でアロマを使う場合は「アロマセラピー」、フランス式でアロマを使う場合は「アロマテラピー」と区別して呼ばれています。その言葉の意味を理解せず混同して使う人も中にはいますが、フランス式でアロマを使うセラピストは、明確な意味を持って「アロマテラピー」ということが多いと思います。
加藤 ダウジングも偶然、フランス、イギリスはその大きな起源となっていますね。
石坂 ダウジングでも、フランス式とイギリス式は違うのですか?
加藤 全然違います。正確には、アメリカ式も加わると思いますが、まず言えるのはすべての大元はフランスにあり、それがどの程度の比率使われているのかになります。もちろん、各国のスタイルは融合しながら発展してきて、おもしろいのは、フランスでラディエスセシアという技法が生まれた同時期に、類似したラディオニクスがアメリカで誕生しています。今回の講座でもそのへんはテーマになってきます。さらに、フランスではマグネティシズムというものがあり、私はフランス式ダウジングに特に傾倒して取り組んできて、今があります。ですから、フランス式のアロマテラピーに傾倒した石坂さんとこうやってご縁があるのは不思議な気がします。
石坂 私もフランス式のほうが感覚的に好きなんです。
加藤 フランス式と言っても、植物はすべてフランス産という意味ではないですよね?
石坂 はい、いろいろな国の産地の植物を使っていて、それをフランス方式で活用するという意味です。私は一度気に入ったメーカーをずっと使っています。
加藤 ちなみにそれはどのメーカーですか?
石坂 ベルギーのプラナロム(PRANAROM)という会社の物を使っています。ほかのメーカーも使ったことはあるのですが、私はここのものが最も効果性を感じました。アロマは香りを楽しむだけのものだと思っていたのですが、それ以外のいろいろな効果を体感したんです。
加藤 香りについてなのですが、人によって香りの感じ方が違うと思うのですが、それによって同じアロマでも効果が変わるものですか?
石坂 はい。その通りです。その方の症状に適した成分の精油だとしても、各自の香りの好みによって効果に影響が出ます。そのため、同じ症状でも人によってブレンドする精油は変わります。
加藤 それはどうやって判断するのですか?
石坂 香っていただいたときの反応でわかります。顔にすぐ出ますから。香りは本能に直接アプローチするので、その方の表情、体の力の入り方や姿勢に即座に出るので、見ていればすぐにわかります。そのため、たとえ口では「いい香りですね」といっていても、実際はそうではない時もすぐにわかります。
加藤 それでは、逆に「この香りは嫌いです」と言っているけれど、そのアロマがその方にとって必要なケースはありますか?
石坂 はい。あります。極端な拒絶の場合、逆に必要というケースは多々あります。ただ、嫌っているものを無理やり使わせることはしませんが、強い反応をしていることの背景には、潜在意識的に大きな意味が潜んでいる場合があります。例えば甘いローズの香りが嫌いという場合は自分の女性性を否定していることもあります。本当は女性らしく生きたかったけれど、過去にそれが妨げられるようなトラウマがあるときにそのようなことはあります。
加藤 女性性の否定とは、どのようなことでしょうか?
石坂 そうですね、女としてあまり見られたくないとか、親が本当は娘ではなく息子の出産を期待していたなどという背景とか、痴漢にあった恐怖から女らしくすることができなくなったりとか、いろいろあります。
加藤 アロマテラピーでは、メディカルなものなので、いろいろな理論はあると思いますが、それだけではなく、深層心理、あるいはサトルエネルギー的なバイブレーションの共鳴といったもので、より効果的にアロマテラピーをやろうということがテーマになっています。そうなると、ダウジングの果たす役割は大きいと思います。
アロマテラピーでダウジングをどう活かすか
石坂 私から質問があります。実は最近、精油の香りが好きかどうか聞いても答えられない人が少なからずいます。つまり、感覚ではなく思考で生きていて、好きかどうかを感じられなくなっていて、先生によいものを選んでもらおうとする人がいるのです。それもダウジングによってその方のそれぞれの精油に対する反応を引き出すことはできますか?
加藤 石坂さんはダウジングを深く学んでいただき、さらに活用してくれています。もちろん、その好きかどうかの反応をダウジングで引き出すことはできます。ただ、好きと言ってもその好きの種類がいろいろあります。なので、総合的な意味での好きなのか、特定の目標に対して好ましく作用するという好きなのかは明確にしていきます。今回のワークショップでは、皆さんで楽しんで頂きながらダウジングの基本技術が身につきます。適切な精油をセレクトしていくことをしていきましょう。アロマの場合は、香りが好きかどうかわからなくても、有効なものを使えば効果は出ると思いますが、どうでしょう?それでも好きという感情が動いていた方が効果が高く出せますか?
石坂 そうなんです。いくらその香りがその方の症状にあったものでも、その方が嫌いな香りであれば効果は半減します。ですから「好き」ということはとても大切です。逆に成分的なことを知らなくても好きかどうかで判断すると、自然にその方にとって必要な成分の精油を選んでいたりします。
加藤 アロマのそういった総合的な効果の出し方がわかれば、例えば天然石を使うクリスタルヒーリング、あるいはカードリーディングについても同じノウハウで効果を出すことができます。
石坂 それはダウジングを使うことで、という意味ですか?
加藤 そうです。フレンチラディエスセシア、私の使うフランス式ダウジングメソッドでやれます。感覚・ダウジング・論理。この三つを混ぜることで効果的なヒーリングが可能だと思います。判断(計測)、選択、起こる変化、その評価がダウジングのステップですので、アロマテラピーと統合したものを今回のワークショップでやっていきましょう。先日、石坂さんに出してもらったの各種のアロマの香りを嗅がずにエネルギーを見させてもらいましたが、違う反応を感じ取りました。それと同じことが皆さんできるはずです。
石坂 今回のワークショップでは、ダウジングで精油がセレクトしやすいようにアロマテラピー用の特別ダウジングチャートを用意するので楽しみにしてください。
加藤 そうですね、お互いにこれまで積み重ねてきたものを最大限に出して、楽しく有意義なワークショップにしていきましょう。
※注(3)
グラウンディング=英語の‛ground'や‛earth'という「地に足を付ける」とか「接地する」を意味する言葉がもとになっています。DOWN TO EARTH (地についた) とも表現されます。気が上に上がると人は不安定になり、気がしっかり降りている(グラウンディングしている)と心も体も安定していきます。そのため、エネルギーヒーリングでは気を下におろすというようなことがその主たるエネルギー調整となることが多いです。
※注
日本では、基本的には精油は雑貨の扱いであり、お薬ではありません。薬機法と言う法律を守りながら、自分ために自己責任において、精油を使用する必要があります。
アロマを活かす・実践ダウジグセラピー入門講座